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社会人生活が始まる最初の日を「特別な一日」に。人事が語る、プラネタリウム入社式にかける想い

入社式をオンライン形式に変更したり、入社式そのものを廃止したりする企業が増えるなど、入社式のあり方も、時代によって様々に変化しています。人生の節目となる社会人生活の最初の一日を「特別な日」にするために、コニカミノルタはあくまでもリアルにこだわり自社のプラネタリウムをフル活用するというちょっと変わった入社式を行っています。
そんなプラネタリウム入社式の企画を担当しているのは、「新入社員のために最高の一日を作りたい」と、並々ならぬ情熱を注ぐ人事部人財採用グループの三輪卓也さん。今回は2022年のプラネタリウム入社式を企画した前任者の菱田理紗さんとともに、入社式にかける想いを語ってもらいました。

三輪卓也さん

三輪卓也さん

2016年コニカミノルタ新卒入社。2021年に機能材料事業部開発統括部から人事部人財採用グループに異動し、技術系の新卒採用を担当。約4ヶ月弱の育児休暇を経て、2023年2月に復帰し、プラネタリウム入社式の企画を担う。

菱田理紗さん

菱田理紗さん

2012年コニカミノルタ新卒入社。2022年に開催されたプラネタリウム入社式の企画担当。人事部人財採用グループからグローバルタレントマネジメントグループに異動し、現在は海外関係会社のタレントマネジメントなどを手掛ける。

新入社員の「決意表明」を星空に。一生に一度の経験を届けたい

──早速ですが、2023年度のプラネタリウム入社式はどんな内容になるのでしょうか?

三輪:コニカミノルタ社員となる原点を、より感動的で記憶に残る一日にしようと企画しています。プラネタリウム自体を活かした幻想的な演出の下、社長訓示や新入社員の代表者3名による「創造したい新しい価値」についてのTED風プレゼンテーションがあります。そのあとに、全新入社員の「入社後に成し遂げたいこと」を決意表明としてプラネタリウムのドームに全天映像として投影します。

──プラネタリウムでプレゼンをするなんて、一生に一度の経験になるのは間違いないですね。

三輪:そうですね。プレゼンを担当する新入社員は、プラネタリウムが暗転している中で一人スポットライトを浴びてステージに立ち、コニカミノルタで叶えたい野心や夢を語ります。プレゼンはもちろんのこと、全ての新入社員の顔や声、決意がプラネタリウムの宇宙空間に投影されることも、一生に一度の経験になるはずです。
決意表明の投影は昨年菱田さんが企画したのですが、入社式を心に残る一日にする上で絶対に外せないコンテンツだと思い、今年も継続することにしました。

技術系の部署出身の三輪さん。「菱田さんは話しやすく尊敬できる先輩」と語る。

技術系の部署出身の三輪さん。「菱田さんは話しやすく尊敬できる先輩」と語る。

──菱田さんはなぜ、決意表明をプラネタリウムに映し出す演出を始めたのですか?

菱田:私自身の入社式のときにも新入社員による決意表明の時間があり、それがすごく印象に残っていたんです。当時はプラネタリウムに投影する形ではありませんでしたが、同期の夢を共有できたこと、私自身の決意を大勢の前で口にしたことには、これから社会人生活を歩んでいく上で大きな意味があると感じていました。
それをより印象的な形で経験してもらいたいと思ったのが、プラネタリウムに投影する方法を企画した理由です。

英語が堪能な菱田さんは、現在は海外関係会社(外国籍社員)のタレントマネジメントを行うチームにいる。

英語が堪能な菱田さんは、現在は海外関係会社(外国籍社員)のタレントマネジメントを行うチームにいる。

入社式の文化がない海外からもメッセージを募る。グローバルカンパニーの一員となったことを感じて欲しい

──ご自身の実体験が背景にあったのですね。決意表明の他には、何がプラネタリウムに映し出されるのでしょうか?

三輪:まず海外からは北米、南米、欧州、アジアの世界各国の拠点に在籍する社員からの現地言語での歓迎メッセージを投影します。
コニカミノルタグループには世界に約4万人の従業員がいます。今後海外の社員やお客様とも関わる可能性がある全ての新入社員の皆さんに、グローバル規模での”One Konica Minolta”を感じてもらいたいという想いからこのコンテンツを企画しました。

入社式は日本独自の文化ですが、「歓迎メッセージを送ってほしい」と私たちが依頼すると、ある国の拠点の方が「What a lovely idea!(なんて素敵なアイデアなんだ!)」と即座に返信してくれました。日本の慣習に対する理解や、新入社員の歓迎に協力的な姿勢はとても嬉しかったですね。

国内拠点からは大勢の社員が一堂に集まり、一斉に「入社おめでとう!」と盛大に歓迎を伝えます。これらの歓迎メッセージはプラネタリウムのドーム全面に全天映像として演出され、非日常的な体験となります。

会場となるコニカミノルタプラネタリアTOKYO(有楽町)

会場となるコニカミノルタプラネタリアTOKYO(有楽町)

入社式は古くない! 社会人最初の日を「特別な日」にする理由

──現在のプラネタリウム入社式は2022年度に始まったそうですが、それ以前はどのような入社式だったのですか?

三輪:2016年に新設されたSKT棟を活用した入社式でした。私は新入社員としてこのスタイルを経験したので、強く印象に残っています。
SKT棟には3階から7階にわたってつきぬける開放的な吹き抜けの空間があるのですが、そこで記念撮影をしますよーと指示があり3階フロアに集まると音楽が鳴り始めて。何が始まるんだろうと思ったらクラッカーが鳴り、社員の皆さんが各階の縁にダーッと押し寄せてきて、一斉に私たちを拍手で歓迎してくれたんです。とても感動しました。

菱田:このスタイルの入社式が始まる前は、プラネタリウムで入社式を行っていたのですが、SKT棟ができたときに「より感動的で印象に残る入社式に挑戦しよう」との意図から、この場所を使い始めたんです。
SKT棟ではプラネタリウムとはまた違った、開放感のある設備や空間を生かした演出が行われていました。「新入社員へのプレゼントになるような入社式にしたい」という想いで企画したので、三輪さんの感想は嬉しいですね。思い出に残る日になったようで何よりです。

会場に入ると桜で迎えられる。内容は全てこの日のための特別プログラム。

会場に入ると桜で迎えられる。内容は全てこの日のための特別プログラム。

──今までのやり方に固執するのではなく、常にベストな形を模索しているのですね。2022年に再びプラネタリウム入社式を始めたのは、どういう経緯があったのでしょうか?

菱田:当時の新入社員は大学生活の大半をコロナ禍で過ごしていました。面接は全てオンラインで、会社に一度も行かないまま就職活動を終えたという学生も多く、そうした状況では「なんだかよくわからないまま社会人になってしまった」という感覚の方がいてもおかしくないと考えていました。
そういう背景があったので、社会人最初の一日の「特別感」をより強く実感してもらうために、再びプラネタリウムで入社式を開催しようと決めたんです。

三輪:学生生活をコロナ禍で過ごしてきた学生たちは、授業やサークル活動の大半をオンラインで行ってきました。そのため人とのつながりが希薄な傾向があり、そのままリモートワーク主体でなんとなく働き始めてしまうと、コニカミノルタ入社後でも人とのつながりを感じにくくなってしまう可能性があります。

だからこそ、私たちが入社式をリアルで体験できる特別な一日にすることによって「自分は今日からコニカミノルタという仲間の一人なんだ」という実感を持ってもらいたいと思っています。

新入社員の代表による決意表明。仲間の想いは刺激になる。

新入社員の代表による決意表明。仲間の想いは刺激になる。

──そのような熱い想いがプラネタリウム入社式の背景にあったのですね。最近は「入社式なんて古いのでは?」という声もありますが、お二人はそうした世の中の風潮についてどう思いますか?

三輪:私はやはり、入社式をやってあげたいです。私たちは新入社員に非常に大きな期待をしています。その期待を伝えるために入社するタイミングでセレモニーを開催することは、入社後に新入社員が自信をもって活躍していくために大切だと思います。

菱田:私も三輪さんと同じ意見です。私たちにとって入社式は単なる儀式ではなく、「コニカミノルタを選んでくれてありがとう」「これから一緒に頑張っていこうね」という、私たちの期待や歓迎の気持ちなどの想いを伝える場でもあるんです。

それに、新入社員の立場になって考えてみると、社会人一日目ってもしかしたら人生の中で最も大きな変化を迎える日ですよね。生活がガラッと変わるだけでなく、背負う責任の重さも変わる。
そんな人生の節目となる最初の日は、十分特別であっていいはずです。わたしたちの想いを入社式でしっかりと受けとめて、入社二日目も三日目も力強く歩んでいってほしいですね。

最後に新入社員全員の写真がプラネタリウムに映し出される。

最後に新入社員全員の写真がプラネタリウムに映し出される。

──入社式をリアルで行うからこそ、伝えられる想いがあるのですね。

三輪:そうですね。ただ「何でもかんでもリアルがいい」と思っているわけではありません。会社説明会や面接は地方の学生にも平等に機会を提供できるためオンラインで行うことに一定の意義があると捉えています。
よりコニカミノルタに興味を持ってくれた方には、一層会社を知ってもらえるようリアルの場があるべきです。そうした考えのもと、私たちは採用の段階でも当社を訪問してもらえる機会を設けています。

主役は「自分自身」。次の時代のコニカミノルタを築く仲間へ

──それでは最後に、これからコニカミノルタの入社式を経験する新入社員へメッセージをお願いします。

菱田:コニカミノルタは個人を尊重し、個の成長を大事にした会社だと思います。プラネタリウムに一人ひとりの決意表明を映し出す演出が行われるのは、そうした思いや夢を大切にする社風があるからです。
新入社員の皆さんは周りの目を気にすることなく、これまで培ってきた強みや経験を活かして存分にご活躍いただければと思います。

三輪:入社式では、皆さんを歓迎する私たちの想いをぜひ感じてください。入社後はもちろん楽なことばかりではないけれど、辛い経験を乗り越えたからこそジャンプアップできる瞬間があります。

─インタビューを終えて─
入社式は古い慣習なのだろうかとインタビュー前は感じていましたが、この日のために、プラネタリウムで行うという演出は、想像以上の想いがつまってるものでした。実際に入社式にいくと「今日が社会人1日目なんだ」という、新社会人の緊張感や熱量が伝わってきました。
10年先の未来の会社を作る新しい仲間たちが、この日の決意をもって次の時代の会社の「主役」になっていくことが楽しみです。

Edit:Sayoko Kawai,Text:Mai Ichimoto,Photo:Mashimo Hiroshi,Aya Tonosaki,Design:Naomi kosaka

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