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コニカミノルタ社員寮に潜入!知られざる寮生活を探る

この春、新生活が始まった方も多いのではないでしょうか。
学生から新社会人となると、私生活は大きく変化します。暮らしを新しくする中で、企業が保有する社員寮に入寮するという選択肢もありますが、実態はなかなかイメージできません。
今回は、日野市にあるコニカミノルタの社員寮Park-Aspiresに住む方々にアンケートをとり、寮生活についての実態をヒアリング。それをもとに、「イマドキ」の新社会人の生活について寮長を務めるお二人にインタビューを行いました。

 

Park-Aspires

Park(集う場所)-Aspires(向上心に燃える若者)という想いが名前に込められている。

先輩や同期、後輩、国籍を問わない組織を越えたコミュニケーションによる刺激、ネットワーク作りができる場所がコンセプトであり、あえて個室にキッチンなどは置かれていない。導線として皆が交わる場所に食堂や共有スペースなどが設置されているなど、帰宅時や食事の際などいつでも人が集まりやすいように随所に工夫が施されている。

 

輿水さん(男性寮 寮長)

コニカミノルタ生産調達本部所属。入社2年目(取材当時)。山梨県出身。生産現場の業務を効率化すべく、課題の見当からデータの収集、ソフトウェア開発・運用までを行う。

 

橘さん(女性寮 寮長)

コニカミノルタ技術開発本部データサイエンス部に所属。入社2年目(取材当時)。福岡県出身。他事業部と連携を行い、社内外のデータ分析を行う。

外国人も多く住む、コニカミノルタ寮の実態

──まず最初に寮には、どんな人が住んでいるのでしょうか?

輿水:8割くらいは1〜2年目だと思っています。3年目以降の方はそんなに見かけないですね。年数を重ねるごとに余裕も出てきて、住みたいところに住む人が多いんだと思います。今は、約90名と一緒に共同生活を送っています。ただ、4月になると新入社員がはいるので、入居率は一気に増えます。

橘:男女比でいうと、男性:女性、2:1くらいですかね。女性は少なめです。男性寮と女性寮は隣接していますが、女性寮は通常の鍵に加えて女性のみが持つ鍵がないとエリアに入れなくセキュリティはしっかりしてます。ちなみに、ここ東京以外に、大阪や神戸にも寮はあります。

女子寮の中にある共同キッチン。自炊派、食堂派など、社員によってもさまざま。

──外国人の方の割合が多いとお聞きしたのですが、本当でしょうか?

橘:そうですね。廊下を出たら、日本語より外国語のほうが聞こえますね。

輿水:たまに インドカレーの良い匂いが部屋まで香ってきたり(笑)。彼らは比較的自炊することが多いようで、キッチンにいるところをよく見かけます。自分は寮内にある食堂を使ったり、飲みに行ったりすることが多くてあまり自炊できていないので、見習いたいですね。

──アンケートだと、家賃面での満足度が高いようです。率直に、お二人が気に入っている部分を教えてください。

橘:アンケートでも現れているように、やっぱり一番は金銭面ですかね。実際に光熱費合わせても、固定費は2万円ほどです。都内で寮と同じクオリティを求めると1Kでも家賃10万円はかかりそうなので、非常にありがたいですね。寮に入ると貯金はしやすいと言えると思います。あとは共同浴場があるのは便利ですね。一人暮らしだとお風呂を溜めないことが多いので、毎日広いお風呂に入れるのはとっても有難いです。しかも、水場は全て共同なので管理人さんが清掃をしてくれます。会社から帰ってくるときれいなお風呂に入れるようになっていて、翌日朝までいつでも利用できます。

毎日お風呂や食事の心配をしなくていいので「ゆるい一人暮らし」をはじめるには最高の環境という声も。

輿水:家に銭湯があるみたいなイメージ。水場の掃除って誰もが苦手や面倒だと思うので、それがないだけでも大きいですね。あと、宅配ボックスがあるのも良いです。一人暮らしってなかなか受け取れないじゃないですか。どんなに大きい荷物でも管理人さんが預かってくれるので、助かりますね。

橘:引っ越す人とかがいらなくなったものを置いていくコーナーがあって、そこで先輩が使っていたものを無料でもらうこともできます。私はテレビをいただきました(笑)。

「欲しい人あげます」コーナー。新品やテレビなどの掘り出し物もあるそうだ。

コロナ禍での寮生活。厳しい制限がある中で、寮生同士の交流はいかに?

──コロナ禍で入寮してる方が今はほとんどだと思います。アンケートでは、「コロナ前はイベントがあったり、食堂で飲み会が出来たり、食堂のスクリーンでゲーム出来たり、麻雀部屋卓球部屋が使えたりしたので楽しかった思い出です。コロナ以降は全部基本NGなのはちょっと残念」という声もありました。*1

輿水:そうですね。僕たちは、ちょうどコロナ真っ只中の時期に入寮しているので、コロナ前の寮生活は先輩方の話でしか聞いたことがないのですが、やっぱりコミュニケーションの量は全く違うなと思います。

橘:上の年次の方から、皆でワイワイして楽しかったという話を聞くのでその度に良いなあと思います。寮の設計自体は交流しやすいように作られていて、たとえばロビーは名前も「TAMARIBA」という名前です。規制が緩和されれば、交流は自然に増えていくのではないかなと思います。

レクリエーション室では卓球や麻雀ができる部屋も。

──「コロナ禍でも寮長がオンライン会を開いてくださったので、職場にはあまりいない入社年度の近い先輩と話せたことが有難かったです。」という声もありました。お二人が企画されたそうですね?

輿水:毎年、食堂を貸し切って新人歓迎会をしているんです。今は、コロナでそういうこともできないので、せめてもの思いで今年はzoomで開催しました。対面ではないやりづらさはもちろんありますが、数人ずつのグループに分けて一人一人が会話できるように工夫して実施しました。

橘:知らない人を知ってほしい、そういう機会にしたかったので、テーマ決めなど打ち合わせを重ねながら開催に向けて準備しましたね。趣味の話で盛り上がっている子もいたり、無事に終えられて安心しました。

──ちなみに今も、リモートワークは続いているのでしょうか??

輿水:部署によって違うと思いますが、僕は出社メインです。入社したときはほとんどリモートで、なかなか集中できず苦い思いがあったので、やっと出社できるようになって嬉しいです。

橘:私は、週2日出社しています。私のところはリモートが基本ですね。入社当初は、寮にいるほとんどの方がリモートワークだったので、通信環境もだいぶ整えられましたね。コロナ禍で、一斉にリモートワークがはじまった時、寮のネット回線がとても早くなりました。おかげで今、オンラインゲームをするときはすごく助かります(笑)。

「寮にいなかったら、同期とここまで仲良くなれなかった」。ここでしか築けないつながりがある

──同期と一緒にTOEICの勉強をして、スコアが1年で300点上がった。というエピソードを聞きました。一緒に切磋琢磨できる環境があるのでしょうか?

輿水:そんな話があったとは...!僕は、大学の時も寮に住んでいたので学生寮の雰囲気も分かりますが、社会人の寮は、居住地としての色が強いので、切磋琢磨というよりかまったりしたイメージが強いですかね。

橘:地方組は、初めての一人暮らしで右も左も分からず不安じゃないですか。寮だと、周りに同期がいるのでいつでも頼ることができる。そういう安心感を日常的に感じる環境だと思いますね。

輿水:寮から駅までって徒歩20分くらいで少し遠いんです。帰り道、一人だと遠いなあと感じる距離でも同期と一緒に帰るとあっという間で。仕事で疲れたり落ち込んだ時にも「今日飲みに行こう!」と、気軽に誘える同期がいるのは本当に心強いですね。

──寮生活への不満も多少なりともあると思います。それでも、同期との繋がりを考えると寮でしか得られない体験が数多くありそうですね。例えば、寮と賃貸が同額の値段だとしたら、お二人は寮に住みますか?

輿水:これは人によると思いますが、僕は変わらず寮に入っていると思います。大学の時も寮生活をしていたのですが、寮で得られる繋がりはやっぱり大きいなと思います。詳しい人がいれば頼れる安心感、分からないもの同士で一緒になって考え、工夫したり。寮に入っておけば良かったって言う同期も中にはいます。入ってみないとわからないので、これはなんとも言えないですよね

橘:もちろん、家賃補助が出るに越したことはないですけどね。でも、私は1年目はまず寮に住むと思います。一人暮らしで、周りに誰もいないのはやっぱり精神的にもきついですよね。輿水とは一緒にテニスにいく仲でもありますし(笑)。寮の外にいたらこういう関わりはなかっただろうなと思います。

普段会社では会わない同僚とちょっとしたコミュニケーションができるのも良さのひとつ。

輿水:寮に住んでいるとコミュニケーションの密度がやっぱり違いますよね。いい意味で、雑なコミュニケーションができるというか。会社で会っていても、意外に誘うきっかけが少ないんですよね。僕はよほどここに不満がない限り、ずっと住んでると思います。*2

今後、コロナが明けてもっと自由に交流できるようになれば、寮生活での楽しみもさらに増えるのではないかなと思いますね。

─インタビューを終えて─
人とのつながりを大切にしてほしいという寮に込められた想いが感じられ、ここでしか、この寮でしか築けない関係性が、若手社員の仕事や生活を支えていることが分かりました。寮生活がイマドキの若者の暮らしの選択肢の一つとして、見方が大きく変わってきたことを感じる取材でした。

*1 政府方針に準拠し2023年4月現在で使用制限は解除されている
*2 社員寮は入寮後7年間利用可能

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